My草刈り機の話。
農家だからというわけではないが、田舎なのでどうしても「草刈り」とは切っても切れない生活である。
義父が元気だった頃はたぶん、ぶんぶんキンキン刈っていたのだろうが、ここ数年は相方が帰ったときに刈っている。
あの、あっつい夏の日、土手で麦わら帽子のおじさんが
「ギュイーーーーン!」
と大きな音を立てて草刈りをしている、アレである。
今年ももう、3回はやった。
「なんでこのくっっっっそ暑い中、炎天下で草刈りやってるんやろ!」
自分もそう思っていた時期があった。
しーかーしー、音が大きいのであまり早朝からはできない。
そして、草刈りをしようとするときはすでに草がジャングルのようになっているので、午前中だけで終わらないのである!
さらに、草が成長するのは夏だ……。
義母が丹精込めている畑に行ってみると、トマトとなすが生えている周りを盛大に雑草が取り囲んでおり、大変なことになっているではないか。まさにジャングルである。
(写真撮っておけばよかった)
もともと畑の部分には、除草剤を撒くことができない。
そして、耕して肥料も入っていたりするから、この梅雨でざっかざっかと雑草は背を伸ばしたというわけだ。あー。
5月に買った「My草刈り機」もまたまた出番がある!と思ったが、こちらは充電式で刃を使わない、いわゆるナイロンコード式なので、ここまで背が伸びてしまうと太刀打ちできない……無念。
それでもガッサガッサやっていたら、ついにナイロンコードが傷んで切れてしまった。あーあ。
なんか草に負けた気がして、かなり口惜しい。
しかし、この子は大変働き者で、おっさんが使うデカイ草刈り機が入れないような狭い水路の脇とか、壁際のまばらな雑草とかに、小回りが効く分威力を発揮する。
小型で軽く、40分充電したら40分使える、といった感じ。
(個人的には恐ろしげな)混合燃料を作らなくてもいいし、長い紐を引っ張ってエンジンを起動しなくてもいい。
なかなか草刈り機のエンジンがかからないとき、
「どるるるるる! どるるるるる!」
とこの紐を引っ張り続けるのが、なかなか腰にくるのである。
だがしかし、馬力はどうしたって大型には太刀打ちできぬ。
あー、ジャーーーーーンと刈ったら早いのになあ。
代わりに、押して刈るタイプの草刈り機であぜ道の草を刈っていたら、調子が悪く往復もできずに沈黙してしまった。
万事休す。
それにしても……暑い。
一度熱中症を経験してしまうと、癖になると言う。
そして、何度もそれっぽいのをやっていると、
「そろそろやばい」
というのが野生の勘(なんじゃそら)でわかるようになる。
自分のからだは、自分が一番よく知っている、というやつだ。
あー、なんでこんなにひ弱になってしまったかな。
というわけで、作業の小休憩ではなく、いったん家に上がってクーラーの部屋で1時間近く倒れていた。
→→→ そして復活!
ちなみに、相方はマメに小休止しながら、大型雑草をすべて退治してしまった。
日焼けして顔が真っ赤だ……お疲れさまでした。
この日、家から持ち込んだスポーツ系飲料水とお茶の凍らせたのは、すべて飲みつくすほどの暑さだった。
本当はこんな日に草刈りなどすべきではない、と断言できる。
できるけれども、帰省する日は限られているのだ。
ジレンマ。
草刈りをされる方は、どうかどうか、熱中症に十分気をつけて。
のどが渇いてからなんか飲むのではダメ。
「作業○分につき10分休憩」みたいに決めておくのだ。
そう、のどが乾いたなと思ってからでは、もう遅いのである。
(熱中症経験者なのでドヤ顔で言ってる)
ちなみに、刃のついた草刈り機は重たいので基本、首から下げるネックバンドで支えている。
また、刈る場所に小石などがあって、刃に当たり飛び散ることがある。
大変危ないので、普通は専用ゴーグルやメガネ、サングラスなどをかけて目を保護しなくてはならない。
暑いけど、顔に当たったら痛いので自分ならマスクもしたいし、足は長靴が必須だ。
などなど、自分が実際に体験してみるとその大変さがわかり、夏の国道脇の川の土手で「ギュイーーーーン!」とやっている草刈りおじさんには、本当に頭が下がるのだ。
どうか水分取って下さいね。