J2リーグ第36節アウェイ戦。徳島ヴォルティス VS ファジアーノ岡山
ああー、残念。
PO(プレーオフ)圏内を狙うファジアーノにとって、今節の敗戦は非常に痛い、口惜しいものになった。
上位陣の中で京都が負けたことによって、6位以内に滑り込むチャンスがあったのだけれど、逆に徳島に上回られてしまうことに。
徳島ヴォルティスは、岡山といわゆる「相性が良い」データがある。
個人的には「相性」などというものはほぼ信用していないのだけれど、徳島ヴォルティス的に言えばファジアーノ岡山は因縁の相手であり(徳島のJ1昇格のチャンスを潰したという過去)、ここ数年岡山が勝利し続けていたということからも、今回の勝利では随分と酒がうまかったと思う。
(わあーーーん)
去年は開幕戦が徳島アウェイで、徳島出身の俳優でサッカー好きだった大杉漣さんの追悼があったことはまだ記憶に新しい。
その試合では、移籍してきたばかりの仲間選手が、途中出場であっという間にレッドカードを食らうというおまけもついたが、仲間くんはくさらずに努力してまたたく間にチームの得点源となり、今ではイヨンジェさんと共にファジにはなくてはならない二本柱となっている、と付け加えておこう。
さて、この日は台風の影響もあったかどうかはわからないが、大変に風が強い日であった。
たぶんコイントスに勝った岡山は風上を選択、先行逃げ切りを狙う。
先制点はいきなり、開始5分だった。
GKのキックを喜山選手がカット→関戸選手が相手をかわしながらパス→パスを受けた仲間選手が、切り込みながらシュート!
うおおおお、と盛り上がるアウェイ席。
思わず知らない人とハイタッチする、アウェイゴール裏の良さ。
……あれっ、この日ハイタッチした人、別のアウェイでハイタッチした記憶があるような?
しかし、有利な風上のうちにほしいほしい追加点がゲットできず、試合はそのまま後半へ。
そして、後半いきなり早い展開からの徳島ゴール。
ゴール前で、選手同士が重なってしまったようだ。
さらに後半11分、風に乗ったかのように、何かとても綺麗に崩されての逆転ゴールを決められてしまう。ああー。
「名手一森も、ここは反応しきれず」(DAZNアナウンサー)
そして、解説の方の
「この1点は大きいですよ」
という言葉とおり、その1点が風向き超不利の中で大きくのしかかる。
試合はそのまま、徳島2-1岡山でゲームセット。
前半よりは少ないものの、上田選手のFK(フリーキック)などチャンスもいくらかあったけれど、追加点を奪うことはできなかった。
後半徳島の選手も躍動していたが、それに加えて強風は大きな敵であった。
ここに来て、順位の直接対決でのこの敗戦は痛い。
しかも、ゲーム途中の前半にはDFの要のひとり濱田選手が、そして後半には若きFW中野選手が負傷により退場。
後でクラブから発表されたが、濱田選手はギリギリ最終戦に間に合うかどうか、中野選手に至っては手術が必要という重傷……後半戦のこの時期の怪我、選手の無念を思うと本当につらい。
ここ一番の戦いに破れて肩を落とし、口惜しさをこらえて頭を下げる選手たち。
それでも、海を超えてやってきた二千人近いファジサポは、大きな拍手で出迎えた。
まだ終わったわけじゃないから。
そして、ファジアーノコールは続いた。
選手の最後のひとりが、スタジアムのロッカーへの入り口に消えるまで、ずっと。
応援することしかできないし、応援の期待に応えたいという選手の気持ちを後押ししたい。
「まだだ、まだ終わらんよ!」
さて、徳島はアウェイなんだけれども、キックオフが14時からだったため普通に日帰りで特に観光もなし。
高速道路の出口は、鳴門ICがスタジアムに一番近い。
公式サイトには駐車場の一覧がわかりやすく画像になっており、さらに素晴らしいのは、各駐車場の「満車」表示がリアルタイムで更新されること。
ああ、もうここいっぱいだー、みたいなのがわかるのは大きい。
自分たちが目指した駐車場は、まだ誰も来ておらず
「ここかな? ほんまにここかな?」
と言っていたら、警備員の方がたくさんの車を引き連れて来られたので、たぶんもっと近い他の駐車場から誘導されてきたのだろう。
しかも駐車料金がタダだし……やはり大塚製薬の土地なのだろうか?
駐車場問題で悩むクラブは多いと思うので、これはすごいことだし、やはり大企業にスポンサードされることの大きさを実感したのであった。